✏️色鉛筆画⑤
所要時間は、集中力が持続しない性格なので、サイズが大きな作品で下書きから完成まで約3〜4時間ぐらい。
通常は、1〜2時間で描いています。
絵を習ったことはなく、本当の自己流です。
最初の頃は、主に上のようなフォーミュラーカーを描いていました。
学生の頃の美術の成績は、だいたい2と3(汗)を行ったり来たりといった感じでした。
課題を決められて、描け!と言われると描きたくなくなる天邪鬼な性格に、学校のカリキュラムに合わせるような短時間では、良い絵は描けないという妙なポリシーもありました。
絵を描く順序は、下書きを描く→下書きを記憶→下書きを消しながら濃くて難しそうな箇所から色付けをする→全体の色付け→修正→完成といった順序になります。
絵の色付け箇所の順序には、これといった拘りはありません。
よく、最後に目を入れるとありますが、自分の場合には目から描き始める場合もあります。
水彩画は薄い箇所から描いていくようですが、自分の場合の色鉛筆画は濃い箇所から描いていくことにしています。
例外的には、人物画などの場合には、顔の肌色部分をアバウトに塗り、縁取りのような感じで髪を描いていくような手法で作品を作っていきます。
人物画は…一番苦手です。
前回のブログにも記載しましたが、画力のない自分には、白色や限りなく薄い色の色付けが課題となっています。
描いているところを人に見られるのは、全然気になりません。
絵を依頼してくださった方の前で、絵を完成させたこともあります。
下の作品がそれです。
絵を描くことで一番重要なことは、私的に画材を知ることだと考えています。
紙は横方向から顕微鏡で見た場合、凸凹になっています。この凸凹の凸の突起部分に色鉛筆が削られて紙に色が載ります。したがって、色鉛筆は重ね塗りが可能となる特性があります。例えば、凸部分の突起部に薄く青を塗り、その上から同じように黄色を塗れば色が重なった部分は緑に見えます。
そして色鉛筆のもう一つの特性として、力の強弱により色の濃い薄いが表現できますし、別の色合いを出すことも可能となります。
これは、知らぬうちに誰でも使う手法だと思います。よくピンクや橙の色鉛筆で、力を入れずに塗った場合には肌色のような感じとなるあれですね。
ですから、私的には36色か48色もあればそこからいろいろな色が出せるため、100色とか200色などの高価な色鉛筆は今のところ自分には必要ないかなと思っています。
色鉛筆画の基本に、下書きは消さずに生かしながら作品を完成させるというものがあるとか?
せっかく描いたものは活用するべきなのだそうです。
しかし、自分の場合には下書きは全て消してしまいます。
理由としては、例えばボールを描いた場合に縁取りとして下書きが残っていたら?それは「球体」ではなく「円」になってしまうのではないでしょうか。
自分の場合には、ボールの右側から光が当たっている場合、ボールの左側から濃い影をつけ、中心に向かっていくに従って影を薄くしていきます。そして一番右側は色を付けない、塗らないという手法をとっています。
何も塗らないことで、見る側にボールのカーブがまだ続くことを錯覚させています。
白い犬の頭のカーブもそうした手法を利用して、立体感を出しています。
縁取りが必要な場合もあるかもしれませんが、縁取りは絵を規制してしまい、見る側の想像力をも規制してしまうものと自分なりに考えています。
影は、必ずしも黒ではないということも絵を描く上で重要な要素となります。
赤い服の影は黒ではなく、黒っぽい赤を塗ることでも表現できます。
人物画の黒髪に青いライトの光が当たれば、髪の色は黒ではなくなります。青色やグレー、シルバーなどを重ね塗りすることで髪色にも深みが出てきます。
既存の色や、目に見える色だけでなくたくさんの色を試してみることも必要かと思います。
色を塗り潰してしまい、前述した紙の凸凹まで潰してしまうことは色鉛筆画ではご法度とされています。
それでも、極稀に塗り潰す手法をとることもあります。
たくさんの色を試してみる、既成概念にとらわれることなくいろいろな手法を試してみることも色鉛筆画の楽しみの一つではないでしょうか。