女傑
以外なことにライオンの群れは女傑家族。
ボスである雄ライオンの力が弱くなったと感じると、雌ライオン達が鳴き声で近隣にいるはぐれライオンの雄ライオン達を呼び寄せて闘わせます。
そして、勝ち残った雄ライオンを、群れのリーダーとして迎えいれます。
この時に、群れに残った先代ボスの子ライオン達は血族ではないことから、雄ライオンに食い殺されることになります。子ライオンの母親も最初こそ自分の子供を隠したりし、自身の子供を守ろうとしますが、最終的にはボスとなった雄ライオンに従わなければならなくなります。
餌の調達である狩りは主に雌達の仕事で、雄は縄張りの見回りと交配に従事します。見回りの要所要所で雄ライオンはマーキングを行い大きな声で吠えます。近隣にいる雄ライオン達は、この吠え声に恐れをなすために、その群れを襲うことはないと言います。ボスライオンのこれが威厳なのです。
ボスライオンは、群れのテリトリーを守る用心棒というわけです。
しかし、交配に関しての主導権は雌ライオンにあります。ボスライオンとなった雄は、何頭もいる雌ライオン達の相手をひっきりなしにしなければなりません。それを拒絶すれば群れから追われることになり、またはぐれライオンとなり過酷な生活に後戻りすることになってしまいます。
アフリカのセレンゲティに棲むボスライオンは、ギスギスに痩せてしまっているのです。
でも逆に言えば、それらを擁しても怯まぬ威厳と体力、そして精神力を持ち合わせた雄ライオンだけが群れのリーダーとして君臨できるわけなのです。