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?アフリカンシクリッド飼育とドーベルマン&ウィペットとの日常です。

真のドーベルマンオーナーとなるために

警察犬や軍用犬として活躍するほど訓練性が高く、身体能力のずば抜けたドーベルマン。利口で体力のある犬ほど、飼うのは手強い。それは優れた資質の犬を飼う醍醐味である。反対にしっかりとリーダーシップのとれない飼い主の場合、暴君にふりまわされるという事態を引き起こすことも。散歩のための長い時間、それに見合う体力、もしくは広大な土地を犬のために提供できる人、またはそのための努力を惜しみない覚悟と強い精神力のある人であることが必須の犬種である。

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ドーベルマンは「無節操な交配を繰り返した結果、神経質で、恐れを噛むことで表現する個体も生じる」とある。ドーベルマンを望むなら、いい繁殖者を見極める力も必要だ。そのうえでリーダーとなり、たっぷり運動させられる人が、この犬種を幸せに導く、さらに住環境がそろえば最高である。

ドーベルマンは弱虫だから番犬になるのです。でもやっぱりドーベルマンドーベルマン。どんなに躾ても温和なラブラドールにはならない。ドーベルマンの特性を理解して、きっちり躾られるか、犬を押さえられるかどうか。それを知らないで飼うから、飼育放棄されるドーベルマンが増えるのです。

ドーベルマンは人間を脅かす犬種だという評判が根強く残っているのは事実。侵入者を追い払うためのセキュリティ・ドッグとして欲しがる人もいるぐらいですから。

しかし、そうしたドーベルマンのイメージは本当のドーベルマンの姿とは言えない。確かにドイツでは、2002年までは要注意犬種リストにも入り、飼育するにはライセンスが必要で、訓練学校は当然ながら義務づけられていました。日常の散歩、公共の場ではリード(引き綱)とマズルカバー(口輪)は必須でした。

それが、2003年1月からは、ドーベルマンは要注意犬種から外され、ライセンスと訓練、リードとマズルカバーの義務はなくなりました。(かなり以前の書籍を参考としているため、現在どのような状況となっているかは不明です。)

アメリカなどでも、人々のドーベルマンに対する印象が好意的な方向に変わりつつあると聞きます。

こんなにフレンドリーな犬なのかという驚きの声をよく耳にします。そして、ひとたび本当の姿を知ると、その頭の良さ、飼い主への忠誠心の強さなどドーベルマンの愛すべきキャラクターが大好きになるという。

ドーベルマンの性格は昔に比べてずいぶんと穏やかになりました。

もともとガードドッグとして作られていただけあって、警戒心と攻撃性のある犬です。昔は交配の時にも触れられなかったり、他人を寄せ付けないだけでなく飼い主を噛む犬もいました。

世間では怖い犬というイメージがあったようです。しかし、攻撃性の高い犬や神経質な犬を外し、穏やかな性格の犬を選んで交配を重ねた結果、今のドーベルマンは問題のある犬は少なくなりました。

犬の性質が昔とかなり変わって、家庭で飼うことに向いてきたといっても、やはり力の強い大型犬です。ちゃんと運動をさせて、躾をしないと手に負えません。訓練をしないと攻撃性が抑制されず、危険になる恐れがある犬もいるのですから。

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成犬はできるだけ「スタンダードに沿った犬」が基本です。骨格・構成・色素・被毛の状態・歯並び・全体のバランス…良い犬は、誰が見ても良いとわかるものです。もちろん、目的によって犬に求められるものも違います。ショー・ドッグの場合は、集中力と覇気が必要です。家庭犬の場合では、性格の良さが第一。覇気がありすぎると、家庭では手に負えなくなる可能性があります。

子犬の見分け方についても、目的や用途によって求められるものが異なるわけですから、成犬と同じことがいえると思います。ただし、子犬の場合は、生育環境によってどのように育つかに大きな差が出てきます。犬の良し悪しは、血統や遺伝的要素などの個体差が50%、育つ環境が残り50%の影響で現れると考えてください。いい犬も、環境次第でダメな犬になり得ます。

ドーベルマンの飼育に向く家としては、室内に犬のために充分なスペースが確保できる方が望ましいでしょう。小さな子供の遊び相手というよりも、大人が楽しむ犬と考えてください。

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ドーベルマンは神経の細やかな犬種です。必要なのは①清潔に保てる②寒さを感じさせない、の2つの環境づくりです。不衛生はさることながら、寒さも犬にとっては強いストレスになります。ストレスが強いと、精神的にも肉体的にも、不健康な犬になってしまいます。寒さに弱い犬種なので家の中での飼育になります。当然のことですが、体罰は厳禁です。…植物を想像してみてください。寒いときには成長しませんよね。犬だって、それと同じなんです。充足した環境があれば、のびのびと育つことができるのです。

ドーベルマンには、適度な運動が必要です。通常の散歩はその個体に合わせた量で、ドッグ・ランに出すなど、ノーリードの運動時間も設けてください。

躾・訓練の時間と自由な遊びの時間は、完全に分けて行ってください。ドーベルマンは集中力の持続時間が短いので、遊び時間を長く取ることが大切です。

集中力をつけさせる訓練としては、オモチャなどを用いた「音出し」で行なうといいようです。こうすると耳を立てることを覚えます。

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先天的な心肥大、皮膚トラブル、座りダコの化膿による感染症が挙げられます。心肥大に関しては、そうした疾患のない両親を持つ子犬を選ぶことが何より大切です。皮膚疾患は、環境づくりで避けることが可能です。湿度が高過ぎると皮膚病を発症しやすく、逆に乾燥した状況ではフケやかゆみなどを引き起こすことを覚えておきましょう。肘などの関節部分にできやすい座りダコは、毛布などを敷いた柔らかい寝床を与えることで予防できます。ただし、子犬のころから敷物に慣れさせるようにしましょう。イタズラが過ぎて、破いた布を飲み込んでしまうこともあり得ます。

また、どの大型犬種にもいえることですが、食後すぐの運動は胃捻転、腸捻転の原因になります。食前食後とも、ある程度の休息が必要です。

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