目光

まず始めに、魚の目が自分から光輝くことはありません。

他からの光を受けて、始めて銀色や赤色に光輝きます。

目が光る魚と言って真っ先に思いつくのは、その名の通りでメヒカリが有名でしょうか？

メヒカリと言えば、体長およそ15cmの小型の深海魚です。

目が緑色に輝く魚で標準和名はアオメエソと呼ばれ、学名も属名のクロロフタルモスも含め、いずれも緑色に輝く大きな眼に由来しています。

アオメエソの眼の水晶体は黄色で、魚類の中では大変珍しいのだそうです。アオメエソは肛門附近に小型の発光器を持ち、その弱い光を認識して群れを作ると考えられています。アオメエソの生息水深には、人間の眼では感知できない僅かな太陽光が届き、そのような環境の中で黄色の水晶体は仲間の発する弱い光と太陽光を識別するのに役立っているようです。

では、アカメの目は何故赤く輝くのでしょうか？

ご存知の通り、アカメは透き通ったルビーのように赤い眼を持つ魚です。

これは瞳孔に血液の色が反射して見えるためであると言われています。

事実、食用とするために血抜きをし失血を行うと、目は紅くは見えず黄色味がかった半透明に見えるようになったりするそうです。

台湾には金色の眼をしたラテス(ショップではインド産シーパーチとして販売されている種かと思います。)、アカメと同じように赤い眼をしたラテスがいるようです。

金色の眼を持つものは、現地では「金目鱸(チンムールー)」と呼ばれているようです。

で、最初に記載した「アカメの目は何故赤く輝くのか？」についてですが…。

いろいろ調べてみても、その理由は分からず仕舞いとなりました。

アカメの近縁種であるニロチカスもバラマンディも、光の当たり方によってはアカメのように眼が赤く光輝く時がありますが、赤く輝く頻度がアカメの場合には非常に高く、常に赤く光ってるのでは？と感じるほどです。

神秘的でとても希少な魚が、日本唯一のラテス類のアカメです。