静と動
タンガニィカ湖を代表する魚、タンガの勇
『フロントーサ』
テリトリーを持たない、マラウィのハンター
この二種に代表されるように
例えばタンガニィカ湖がその産地となる種は、あまり泳ぎ回ることがなく、タンガニィカ湖産シクリッド達の混泳のみでタンガの水景を再現した場合には、非常に動きの少ない静かな水槽となるでしょう。
逆に、マラウィ湖産シクリッド達のみの混泳水槽においては、非常に動きのある、一触触発的な危険性をも孕む、ある意味とても賑やかなマラウィ湖の水景が再現されることとなるでしょう。
そして、更に波乱万丈な水景を飼育者に再現して見せてくれるのは、ヴィクトリア湖産シクリッド達のみでの混泳水槽かもしれません。
ヴィクトリア湖産のハプロ達は、気性の荒いマラウィのムブナ達に近い生態なのではないかと感じさせます。
気性の荒さだけならば、ムブナ達以上のような気さえもしてきます。
タンガニィカ湖産シクリッドは【静】
そして、マラウィ湖産シクリッドは【動】
この「静」と「動」を、上手くコントロールすることにより、アフリカンシクリッドの混泳を成功させることができるのではと考えています。
サイズを合わせるという基本を守りながら、水槽内を過密とすることで魚達にテリトリーを作らせない。
その上で、「動」であるマラウィのシクリッド達の暴走を、「静」であるタンガのシクリッド達によって制御する。
良い意味で、タンガのシクリッド達にクッションとなってもらいながら、水槽内という限られたスペースでの混泳をコントロールしていくということが必要なのだと痛感しています。
激しく荒いマラウィ達。
抑える側、「静」となるタンガも単独ではやられてしまうため、タンガも複数匹の混泳となります。
それでも制御不能の場合には…?
我が家の場合には、気性のとても荒い“キング・オブ・タンガ”である『クーへ』の存在がクローズアップされてきます。
クーへは、マラウィ達に負けていません。
クーへは、タンガでありながら決して「静」ではないようです。
ブチコの次ぐらいに気性の激しいベネが、クーへを避け逃げます。
では?そのクーへの制御は?
メインのボスである、ブチコがそのカギを握っています。
そして、ティラピア4s’達も大きな存在感となっているのでしょう。
「殺し屋」と呼ばれるティラピア軍団が、メインの彼方此方に散らばり睨みをきかせています。
「歯には歯を!暴走には暴走を!」と言わんばかりに、とても重要な役割を果たしてくれています。
クッションとなってくれているのは何もタンガ達やティラピア達ばかりではなく、Wパンガの存在も重要な意義があるのでしょう。
そして、シノドンの存在もとても重要なことなのでしょう。
メインもサブメインも、今のところ混泳が成功しています。
この均衡を崩さないよう、今後も注視しながらの飼育を心がけていけたらと思っています。
最後は、餌金達に囲まれご満悦なメインの魚達三連発です。